最終関門

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「最後に言っとく。」 「……ぁ…!…が…!」 囚人は涙をボロボロと零している。 「テメェら全員………許さねぇ…!」 さあ、死という恐怖を骨の髄まで叩き込め。 そして、その恐怖を抱いたまま…。 消えろ ダァン!!! 「………これでいいんだろ?」 守は立ち上がり、口と後頭部からとめどなく血を流している囚人を背に歩き出した。 そして、一言も発する事なく…部屋を去った。 牢獄区を抜け、自室へと戻る。その途中、 …俺は、復讐の第一歩を果たした。 どうだ?気分は?自問自答してみる。 最高だ。 人殺しが、復讐が、ここまで気持ち良いとは思いもしなかった。 愉快。爽快。痛快。それらの快感を一度に受けたのはこの世に生まれて初めてだろう。 非常に心地よい。 …………本当に…そうなのか?
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