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守は武谷が用意した新品の制服に着替え、校門の外へと向かった。
そこには未だに気絶したままの舞を背負った武谷が守の到着を待っていた。
「…で、どうなんだよ。」
「どうって?」
「だから俺らはどうなるんだって聞いてるんだよ!」
「あ、そうね。言い忘れてたわ。巻き込んでしまったからには…あなたには話さないとならないわね。」
「………。」
こっちは危うく訳の分からないまま殺されかけたというのに…言い忘れたとは…。
「そうね…あそこに居合わせた以上、目を付けられてるのは確かね。」
「目を付けられてるって…?どうゆう事だよ…。」
「監視されてるのよ。この学校は。」
「監視…!?」
思わず声に出して確かめてしまった。
「そう。学校には無数の監視カメラが備え付けられているの。勿論死角なんて無い程にね。」
「監視カメラって…それじゃあ俺らも…?」
「ええ。ずっとあなた達生徒も撮られていたわ。バッチリと。」
死ぬような思いをしたと思ったら、今度は監視カメラか。
目茶苦茶だ。
「誰がそんな事してるんだ…?」
「誰…うーん…そうね…芝崎達の上司みたいな奴らかしらね。」
「上司?」
「そ。芝崎達はマフィアと呼ばれる暴力犯罪組織の下っ端の更に下っ端。
結局目的しか分からず終いだったけど、教師に成り済まして何か計画を進めようとしていたのは確かね。
監視カメラはその際に裏切ったりする奴がいないかどうかを見張るためにあるのよ。」
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