スクールジャック

4/36
前へ
/568ページ
次へ
華里奈を職員室へと送ると守はすぐに教室へと向かった。 古賀の話では守は母親が亡くなった後に母親の実家に引き取られ、田舎で暮らしているという事になっているらしい。 「………。」 ………やばい、緊張する。 半年ぶりに会う事になる友達がどんな顔をするか…いや、質問責めになるのか…。 携帯電話のアドレスも番号も変更しておいたため全く連絡を取り合っていないという事もある。 だが……行かなければ。 覚悟を決め、向かうべき教室がある階へ繋がる階段へと一歩踏み出した。その時、 「……守?」 階段の上から聞こえる声。 ………友との再会ってのは…こんな突然なもんなのか? 「久しぶりだな。…金井。」 声の主は………金井 美奈だ。 「…え?え?なんで……守がいるの?守?え?ホントに守?え?え?え?………えぇえッ!?」 いくつ「?」を言葉に添付すれば気が済むんだ。動揺しすぎだろ。 「訳あって今日だけ来る事に…」 「宮方くぅぅぅん!!!お知らせだよぉぉぉぉぉぉぉ!!」 ドドドドドドドドド…! ……美奈が………地響きを立てながら走り去った…。 宮方……宮方 義一か? 以前は学校で1番仲が良かった義一を呼ぶ気なのか? ていうか、テンション高…。 ドドドドドドド…! 再び地響き。 今度は…接近している。 階段の頂点に現れた人物は…。 「守!!!」 義一だ。
/568ページ

最初のコメントを投稿しよう!

29145人が本棚に入れています
本棚に追加