スクールジャック

7/36

29145人が本棚に入れています
本棚に追加
/568ページ
守と華里奈は廊下の所々で雑談している生徒達の合間を幾度も衝突を繰り返しながら駆け抜けていく。 「それにしても何だよ?カリーって。」 「それは坪内が考えた名前。聞かされた時には転入の手続きが終わっていたから変更できなかった…。」 坪内さん、ネーミングセンス無さすぎ…。 「二手に別れるぞ。奴らは人気の無い場所に潜んでいる筈だ。スクールジャックを開始される前に捕縛か抹殺。しくじるな。」 と、華里奈。 構造を熟知している守は廊下の端の階段を駆け上がり校内の探索へ。 華里奈は屋外の探索に乗り出すべく階段を下り昇降口へ向かった。 遅刻したのであろう、たった今下駄箱にて靴を履き変えている生徒とすれ違いながら、華里奈はグラウンドへと向かった。 普段はこの上なく悩まされる方向音痴も任務となれば問題ない。…まるで何かに取り憑かれたかのように感覚がハッキリするのだ。 そして屋外で確実に生徒が立ち入る事の無い、スクールジャックの準備を円滑に進められる場所。 ……あそこしかない。 1時間目が体育となっているクラスの生徒達が点々とするグラウンドの脇を走り、奥へ向かった。
/568ページ

最初のコメントを投稿しよう!

29145人が本棚に入れています
本棚に追加