スクールジャック

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守は5階の更に上、6階へと駆け上がった。 この高校の生徒総数は……県内では確かに多い方だが、生徒が使用できる教室は5階までに限られている。6階の廊下へ踏み入るための扉は普段は鍵が掛けられており、誰も立ち入る事ができない。 創立時に念のためという事で造られたフロアらしい。ここの掃除は放課後に教師が担当している。 故に隠れるとすれば絶好の場所なのだ。 ポケットから鍵を取り出し、開く。扉をゆっくりと押し開いた。 ちなみにこの鍵は、本田が武谷という教師に化けてこの高校に潜入していた際に使っていた物だ。 ホルスターから二丁拳銃を取り出し…そっと中を覗き込む。すると、そこには…。 「………何だよ…こりゃ…。」 6階の廊下に羅列する大量のマシンガンやショットガン、弾薬の数々。 まるで武器倉庫だ。 神経を研ぎ澄ませながら廊下の壁に沿って移動して行くが、人の影も気配もまるで無かった。 6階に設けられている全て部屋にも同じ様に銃火器や、中には非常食の缶詰までもが大量に見受けられる。 長い時間をかけながらも1部屋ずつ隅々まで探索し、そして1番奥…屋上へ上がるための階段の1つ手前の部屋には… 「…パソコン?」 先程までの武器倉庫のような部屋と違い、パソコンが1つ…寂しそうにポツンと床に置かれているだけだった。 「怪しさ抜群じゃねぇか……。」 このような物を発見し、調べないわけにはいく筈が無い。 パソコンのコンセントが繋がれている事を確認すると、電源を入れた。
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