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その後、武谷は守達を家まで送ると颯爽と帰って行った。
「おい、姉貴起きろ。」
守の背中で未だに気絶している舞を揺するが、
「……………。」
気が付かない。
「…しょーがねえな。…」
とりあえずずっと外にいるわけにもいかないので、家に入る事にした。
だが玄関に手を掛けた瞬間、無意識に体の動きが止まる。
あんな物を見て、あんな思いをして、親にいつも通りに接する事ができるだろうか。
例え事実を話したとしても信じてもらえる訳がないが。
……まあ、そんな事はどうでもいい。
今は早く寝よう。
寝て忘れてしまおう。
もう俺には、関係ない事なんだから。
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