スクールジャック

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まさか、来てしまったのだろうか。スクールジャックのリーダー格とやらが。 守は二丁拳銃を抜き、屋上へ繋がる扉へ接近。耳を付けて向こう側の様子を伺った。 バラバラバラバラバラバラバラバラバラバラ… 間違いない。ヘリコプターだ。音量からすると耳を付ける必要は無かったかもしれない。 「奴らか。」 その時、華里奈が落ち着いた様子で歩み寄って来た。 「…多分な。」 拳銃を握る手が汗で湿る。 考えてみれば…本物の銃弾を使っての戦闘は初めてだ。 戦えるのか…?俺が…。 「心配することはない。あの訓練を受けたのなら、その辺の雑魚には負けはしない。」 「……ああ…行こう!」 そして、扉を開け放った。 ブワッ!! 「くッ…!」 その瞬間、凄まじい風圧が2人を襲う。 ………予想通りだ。 フェンスに囲まれた、貯水タンクなどが設置されている広い屋上の真ん中にハシゴ状のロープを垂らして宙に浮いている…1機のヘリコプターが。 更にはそのロープを蔦って屋上へ降り立とうとしている数人のスーツ姿の男達も確認できた。 どうやら穏便に行動するつもりは無いらしい。これでは近所住民から丸見えだ。 ザッ ザッ ザッ 次々と降り立つ男達。数にして、5人。 だが妙だ。スーツ姿の男は4人。残る1人は………私服だ。 それだけではない。耳にはイヤリングを付け、髪はロン毛で青く染めている…チャラけている、というべきか。周囲に立っている律儀な服装や髪型の男達とはまるで真逆。年齢は二十歳前後と思われる。 「…あ?誰だ?あいつら。」 その男は校舎内へ繋がる扉の前に立ちはだかっている守と華里奈の姿を睨み付け、言った。 「何で生徒があんな場所にいんだっつーの…。マジ邪魔だな……そんじゃあテメェら、まずは手始めに…。 ……あいつらから、殺しといてくんね?」
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