スクールジャック

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  「ぎゃああッ!」 頸動脈を断たれ大量の血液を散らしながら倒れ込む男。 やったのは他でも無い。華里奈だ。 「雑魚が。」 そう言って刀に付着した血液を払い飛ばした。 残るは3人。 早く殲滅しスクールジャック阻止を確実なものにしようと考え先程ヘリコプターが停滞していた地点へ目をやった…が。 「いない…!?」 そこに男達の姿は無かった。 その時、 「後ろだ!!!」 守が叫んだ。 ほぼ反射的に背後へ振り向くと 「…ッ!」 2人のスーツ姿の男が拳銃を構えて立っていた。 即座に物影へ飛び込む華里奈。 ここで1つある事に気付いた。 今のスーツ姿の男達は暴力団員ではない。 外国人だ。 気配を断ちながら背後へ回り込むという業をやってのけたという事は…おそらく… 「ソルジャーか…!」 通常マフィアはドン《首領》とアンダーボス《副ボス》を頂点とし、その下に複数のカポ・レジーム《幹部》が存在する。 そしてそれぞれのカポ・レジームが統括している部下の事をソルジャー《構成員》という。 ちなみにソルジャーの更に下…最下層に位置する者達は準構成員と呼ばれる。 つまりマフィアは ドン | アンダーボス | カポ・レジーム | ソルジャー | 準構成員 というピラミッド型の仕組みとなっている。 準構成員なら華里奈の腕をもってすれば難無く圧倒できるが、ソルジャーが…それも2人同時に相手にするという事態は正直避けたい。 ここにソルジャーがいるという事は付近にソルジャーを統括しているカポ・レジームがいる可能性が高い。 カポ・レジームの強さはソルジャーとは段違い。今ここにいたならば間違いなく深手を負う羽目になるだろう。早急に状況を打開しなければ。 だが、これでは…! 「華里奈!くそッ!2対1かよ…!」 守が華里奈に加勢しようと走り出そうとした、その時。 「お前の相手はこっちだっつーの。無視とかマジやめてくんね?」 背後から…声が聞こえた。 即座に振り返るとそこには先程の私服、青髪のチャラけた男の姿が。 いつからここにいたのだろうか。気配のカケラも感じなかった。 「な、何だよ…!テメェは…!」 「あ?それこっちのセリフじゃね?つか普通自分から名乗るもんじゃねーの?……………まあ、いいか。 俺はアルジャーノ ファミリー所属のカポ・レジーム。……俺らの邪魔すんなら…マジで殺っちゃうよ?」
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