スクールジャック

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「きゃっ…!!」 美奈が義一の背後で小さな悲鳴に似た声をあげた。美奈もこの黒い物体を見て驚いたようだ。 「宮方君…これ…本物…?」 「し、知るか!とにかく……警察!警察だ!」 何故学校の校舎にこんな物が大量にあるのだろうか。例え玩具だとしても…悪戯では済まない。 義一はポケットから携帯電話を引っ張り出して110番を打ち込み、警察に通報した。 「俺、先生に伝えてくる!」 そう言って敦志と大介は階段を駆け降りて行った。教師にこんな話をして信じてもらえるかは分からないが。 …パタン 義一は携帯電話を閉じると、その場に立ち尽くした。 今日は…守が突然戻って来て、カリーが有り得ない時期に転入してきた。 更には先程の真上からのヘリの音。 そして……いくら見直しても銃にしか見えない物体の数々。 不審な出来事が多過ぎる。 不審と言えば守とカリーが揃って授業をサボっているという事もある。 …考えてみれば守もカリーも校舎の5階まではどこにもいなかった。 外へ行っているのでなければ…ここ、6階か、屋上にいる筈だ。そうすれば先程の扉が開けられていた理由も納得がいく。 ……考えたくは無いが守とカリーがこの6階の有様と関係ないとは…言い難い。 「……守…!」 お前…一体何やってんだよ…!
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