スクールジャック

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「……て事はよ…。」 その時、守が静かに口を開いた。 ……微かに、笑みを浮かべている。 瞬間。 ゴッ…!! 「ぅがッ…!」 男の腹部に衝撃が走る。 守の膝が…叩き込まれていた。 突然の思いも寄らない攻撃に男は驚き咄嗟に後退した。 すると守は素早く身を屈め、拳銃を拾い、構える。 「お前は…俺が今1番殺したい人間って事だ!!!」 そして、駆け出した。 この男に普通に発砲しても回避されるだけ。ならば、至近距離で撃てば良い。 この銃口を…こいつのツラに押し付けて…! 「んのガキ…!」 男は額に青筋を浮かべ、腰に下げているホルスターの拳銃に手を伸ばした。 「調子に乗ってんじゃねぇぞオラァッ!!」 左手でサイレンサー付きの拳銃を構え… パシュッ! 発砲。 ガキィッ!!! 「ぐあ…!」 弾丸は守の拳銃に命中。手から吹っ飛び、貯水タンクに激突した。 「…ああああああッ!!!」 しかし、怯むつもりはない。 守は絶叫しながら男に突っ込んでいく。 お前が全てを狂わせた…! 俺と姉貴から日常を奪い、 母さんを…殺したッ!! 「チィッ!」 男は守目掛けて再び銃口を向けるが、両者の距離は既に至近距離。…守の接近に間に合わない。 そして守は胸の内ポケットに仕込んであるナイフを引っ張り出し、 ドッ 男の左手を突き刺した。 「ぐ…あ…!」 苦痛の表情を浮かべながら拳銃を落とす男。 守はナイフを強引に引き抜き、 「くたばれええええッ!!」 男の腹に突き刺そうと、振り上げた。
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