スクールジャック

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…だが。 パシッ 「ぇ……。」 突如、ナイフを握っている手が止まった。 否、止められた。 男の右手が手首を掴んでいたのだ。 男はそのまま守の手首を捩り、 「っあ…!」 …カラン ナイフが…落下した。 そして、男の口から一言。 「ぶっ殺すぞ…クソガキ…!」 ゴッ…! 刹那、眉間に激痛が走る。 男が拳を思い切りぶつけたのだ。 「図に乗ってんじゃねぇ!!マジウゼェんだよ!!!」 今度は頬を殴る。 続けさまに、よろけそうになっている守の頭を鷲掴みにし、 ゴッ!! 貯水タンクを囲う壁に叩き付けた。 「……ッ…!」 あまりの衝撃と激痛により声が出ない。 ゴッ!! それを、2度目。 ゴッ!! 3度目。 ゴッ!! 4度目。 頭が焼けるように痛い。 同時に熱くてドロドロした液体が皮膚を伝い、額を流れていく感触を確かに感じた。 ……血だ。 流血はやがて左目に入り、滲みた。 「ははッ…!くははははッ!!俺さ、1回やってみたかったんだよねぇッ!!!人間の頭潰したらどんな感じになるかをさァ!!!!」 ……男の狂ったような声が聞こえる。 目の前に仇がいるというのに…なんて様だよ…。 畜生…!
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