スクールジャック

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「何者だ。お前は。」 華里奈は男を睨み付け、言った。 「さっきも言った……って、テメェに言ったんじゃなかったっけな。」 足を引っ込め、後退する男。 「アルジャーノ ファミリー所属のカポ・レジーム!もう3度目は言わせんじゃねぇぞ!!」 ダッ! 再度華里奈へ急接近し 「くっ…!」 蹴り上げる。 つま先が腕の付け根に食い込んだ。 衝撃により、よろける華里奈。 「ハッハァ!!!」 今度は…脇腹を蹴り飛ばす。瞬間。 「な…!?」 華里奈と男の間に、何者かが割り込で来た。 ……守だ。 守の両手には、二丁拳銃。 男目掛けて引き金を…同時に引いた。 パパシュッ!! だが。 「よく狙えよ。バーカ。」 引き金が引かれる寸前、男は咄嗟に身を屈め…弾丸を回避した。 そして、次の瞬間。 ゴッ!! 「ぁがッ…!」 守の眉間に、男の肘が叩き込まれた。 「守!!」 力無く倒れ込もうとする守を支える華里奈。 「ったく…こっちに来なきゃ痛い思いせずに済んだってのによ…。マジ馬鹿じゃね?」 男は守を嘲笑するような口調で言った。 「うる…せぇ…!テメェは…俺が殺すんだよ…!…俺が……!!」 殺気と憎悪が混ざり合ったような守の声。 「守!お前は下がっていろ!」 頭から血を流す程の怪我をしている状態でカポ・レジームと戦うのは非常に危険だ。華里奈は守の肩を掴み、後方へと退けようと引っ張った。
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