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その後、この事件は校内に潜んでいた暴力団員達によるスクールジャック未遂事件として処理された。
生徒たちの証言により、事件当日に不審な行動を取っていたとされている“椎羅木 守”と“小田原 カリー”は行方不明。スクールジャックに何らかの形で関わっていたと思われる。
また、刑務所へ収容した暴力団員達は何者かによって殺害された。
死亡推定時刻は取り調べを行う直前。死因は銃殺。警察内部に内通者が存在し、口封じのために殺害したものと思われる。
現場検証の結果、屋上とプールに複数の弾痕が発見されたが弾丸及び何者かがいた痕跡は全く無い。証拠となる物を隠蔽されたものと思われる。
よってこの事件は暴力団員による犯行と断定され、警察による操作は打ち切られた。
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パタン…
「……はぁ…。」
自宅にて義一は週刊誌を閉じると、小さな溜息を吐いた。
「あの事件は暴力団員の仕業…か。」
ということは自分が警察へ通報していなかったら……今頃、下手したらオダブツだったかもしれないという訳か。
守とカリーを捜そうとして、大量の銃を見付けて、大変な騒動になったと思えば今度は守とカリーが行方不明。
なんかもう、目茶苦茶だな。
そういえばあの学校の前の教師が全員失踪した時も…守、いなくなったんだ。
あいつの家に行ってももぬけの殻。本当に消えてしまった。
なあ守。お前、なんかヤバい事に首突っ込んでんだろ?
だったら……俺に相談しろとは言わないけど…せめて話くらいはさせてくれよ。
そしたら前みたいにカラオケ行ってカラオケで歌ってカラオケで暴れて…。
はは…普通だった事がこんなにも懐かしいや…。
だから…絶対戻ってこいよ。
またお前とカラオケに行ける日、ずっと楽しみにしてるから。
だから必ず…戻ってこい…!
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