クリムゾン クリスマス

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同時刻 Bー25号室 ここは守の自室だ。 「ああッ!ババ引いちまった…。」 その中に守の悔しさ丸出しの声が響く。 3枚のトランプを片手に頭をボリボリと掻きながら床に仰向けに倒れ込んだ。 「まだまだだな。お前も。」 守の隣には、勝ち誇ったような笑みを零している華里奈が。 「うるせぇ…ほら明彦!早く引け!」 そして守から見てテーブルを挟んだ正面には明彦の姿があった。 「ふん、貴様は本当に運が無いんだな。」 目を細め、嫌味ったらしい表情で守を見据える明彦。 華里奈と明彦も同様にトランプを手に持っている。 華里奈は残り1枚。明彦は残り2枚だ。 ちなみに何故このような事をしているかというと、3人が担当していた任務が終了したので、夕食までの暇潰しにババ抜きをしようという事になったのだ。 「運が無くて悪かったな!とっとと引け!」 守は少々乱暴にトランプを差し出した。 今の守が持つトランプは スペードの3、 ハートのQ、 そしてジョーカー。 さぁジョーカーを引け明彦! 俺をババという名の呪縛から解き放て!…ていうか解き放ってください。 そう心の中で13回願った瞬間、明彦が守のトランプに手を伸ばした。 そして…………引かれたトランプは…… 「スペードの3…か。残念だったな、椎羅木。」 つぃっくしょおおおん!!! ジョーカー持ってけよこの野郎!! 俺のスペ3を返せぇ…。 「私の番だな。」 続いて華里奈が明彦のトランプへ手を伸ばす。 「ミツバの10…上がりだ。」 そして、ミツバの10とスペードの10のトランプをテーブルへ置いた。 この時点で華里奈の残り枚数は0。1位だ。
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