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その時、
…ィィィン…
大広間の天井から、何か巨大な物が出て来た。
これは…大型モニター…?
モニターはゆっくりと、それはもうゆっくりと降りると、大広間の端にて停止した。
まるでこれから映画か何かが始まるかのような光景だ。
そしてその下には…本田の姿が。
《…ではこれより、今回の任務についてお話しさせていただきます。》
拡声器を着用しているのだろう。本田の声が大広間中に響き渡った。
つい先程まで雑談をしていた戦闘員達も口を閉じ、真剣な眼差しで耳を傾けた。
《察しはついているものと思われますが、今回は戦闘員250人による非常に大きな任務となります。》
「250人!?」
思わず大声を張り上げてしまう守。
「おい、うるさいぞ。」
木村が咄嗟に口を閉じるよう促したが…時既に遅し。
本田とモニターに集中していた筈の戦闘員達の視線が一斉にこちらへ向けられていた。
赤っ恥だよ…まったく。
《…良いかしら?続けるわよ。
場所は伊豆諸島の1つ、八丈島の三原山です。》
その時、モニターに八丈島の上空からの写真が映し出された。
ひょうたん型をしたこの島の殆どは白銀に輝く雪に覆われている。…非常に寒そうだ。
《先日、この三原山にてマフィア同士の取引が行われるとの情報が偵察班から入りました。私達はそこに奇襲を仕掛け、一網打尽にする。これが今回の任務です。》
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