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人に…それも大人に対して怒りをあらわにしたのは久しぶりだ。
仲間を見殺しにするような真似は許せない。
絶対に…!
「……それじゃあ、中島君。」
翔とは裏腹に、本田の声は妙に落ち着き払っていた。
軽く嘲笑されているような気さえする。
「あなたはただ囚人を撃ってれば、花村さんのトラウマを打ち消せると思ってる?」
「……はい?」
「あの子が毎日に自分から進んで努力している事に関しては潔く認めるわ。でも結局は不毛な努力に…いいえ、逆効果になっているのが分からないの?」
……分かっている。
百も承知だ。そんな事。
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