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翌日 12月24日
東京湾
戦闘員達は当初の予定通り、八丈島へ向かうための大型船へ続々と乗り込んでいた。
ホテルを思わせる船内、
船を鮮やかに彩る観葉植物、
デッキに設置されているプールなどなど…。
「普通に豪華客船じゃねぇか…。」
それらをのんびりと見て回っていた守は、軽くツッコミ(?)を呟いた。
だって豪華客船としか言いようないし…。ツッコミたくなる気持ちも分かるだろ?
その時
「驚いたか?守。」
隣を歩いていた華里奈が口を開いた。
「驚かねぇ方が無理だって…。」
「私達が海路を移動する時はいつもこうだ。慣れておいた方が良い。」
「わ、分かった…。」
ちなみにこの船は貸し切りらしい。本部の予算不足の原因の1つはこれなんじゃねーかと思ったが…敢えて言わないでおこう。
とりあえず暇だ。2人はデッキへと足を運んだ。
デッキには冊に寄り掛かって談笑している者や、煙草を一服している者、ベンチで爆睡している者などが見受けられた。
この者達全員が一般人ではなく、マフィア エクスターミネーターズの戦闘員か処理班の人間だというのだから…本当に変な感じだ。
それにしても、吹き抜ける潮風が非常に…………寒い。
こんな真冬に極寒の海に乗り出そうというのだ。正直気が知れない。
常夏の南の島じゃないんだぞここは。日本なんだぞ。
手袋はめて、厚いコート着て…こんな防寒対策して豪華客船に乗ってるなんて…。……はぁ…息が白いよ。
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