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ジョディって殺しても絶対ゴキブリ並の生命力で蘇りそうな感じするから助けなくても良いんじゃねーかと思ったが、リアルに死なれても困ると言えば困る。
数名の戦闘員に協力を仰ぎ、約15分に渡って救出した。
船に引き上げた瞬間、華里奈がジョディに向かって「スクリューにでも巻き込まれてしまえば良いものを。」とか言ってた気がするが、この際無視だ。気持ちは分からなくもないし。
再びデッキに上がりプールの場所へ何と無く行ってみると…
「遊びましょうよ明彦く~ん!」
「お兄…じゃねぇや。お姉さんが手取り足取り泳ぎ方教えてあげるわぁ~。」
「やめろ…離せ……いやだああああああぅああああ!!!!!」
セレナとキョウコに捕まり、プールの中へ引きずり込まれている明彦の姿が。
「お、おい。今度はあいつが犠牲になってるけど…。」
OKAMAブラザーズの恐ろしさは守が1番よく知っている。華里奈に明彦を救出しようと持ち掛けてみる…が。
「楽しそうじゃないか。そっとしておいてやろう。」
との返答。
そういう事だ明彦。そのままオカマの相手をしててくれ。ぶっちゃけ俺もオカマ共には関わりたくない。
「うわッやめろ!触るな………や、やめ………ママぁぁぁぁぁぁぁぁん!!!!!」
明彦の悲痛な叫びが聞こえた気がした。てか何あいつ。マザコン?
そういえばジョディが言ってたな…。俺と華里奈が…どうのこうのとか。
横目で華里奈の横顔をチラッと見てみる。すると、
『好きなんでしょ~?華里奈ちゃんが~!』
と、ジョディの言葉が脳裏に浮かび上がった。
…本当にそうなのか?俺。
いや、華里奈は俺から見たら先輩とか先生みたいな存在であって……う~ん…。
そりゃあ今まで何度も助けられたわけだけどな…。あるのか?好意みたいな感情が。
あ…でも…好きじゃないっつったら嘘になるかも。横顔可愛い…。
「どうした?」
その時、俺の視線に気付いたのであろう華里奈がこちらへ向いた。
「へ?あ、あぁ、いや、何でもない。うん、何でもない。」
守は咄嗟に視線を反らし、言った。
危ない危ない…。
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