崩れ落ちる平穏

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「守君と舞さんはご在宅でしょうか?」 守の母親を押し退けるかのようにズカズカと家に入っていく。 「すみません、あの子達が何か…?」 「はい。それよりお子さん達は?」 「いえ…外出中ですけど。」 「…そうですか。」 残念そうに肩を落とす警察官。すると動揺を隠せない様子の母に視線を戻し、こう言った。 「………本当にそうですか?」 「さて、そろそろ帰らない?」 しばらく時間が経つと舞は突然ベンチから立ち上がった。 「帰るって…どこにだ?」 「うちに決まってんでしょ?行くわよ。」 そう言うと守を置いてさっさと歩いていってしまう。 「ちょ…待てって!つーか大学行ってないって母さんにバレるんじゃねえか!?」 「大丈夫!もう言い訳考えてあるから!」 「い、言い訳!?」 まったく…俺も大変な姉を持ったものだ。
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