29147人が本棚に入れています
本棚に追加
「守君と舞さんはご在宅でしょうか?」
守の母親を押し退けるかのようにズカズカと家に入っていく。
「すみません、あの子達が何か…?」
「はい。それよりお子さん達は?」
「いえ…外出中ですけど。」
「…そうですか。」
残念そうに肩を落とす警察官。すると動揺を隠せない様子の母に視線を戻し、こう言った。
「………本当にそうですか?」
「さて、そろそろ帰らない?」
しばらく時間が経つと舞は突然ベンチから立ち上がった。
「帰るって…どこにだ?」
「うちに決まってんでしょ?行くわよ。」
そう言うと守を置いてさっさと歩いていってしまう。
「ちょ…待てって!つーか大学行ってないって母さんにバレるんじゃねえか!?」
「大丈夫!もう言い訳考えてあるから!」
「い、言い訳!?」
まったく…俺も大変な姉を持ったものだ。
最初のコメントを投稿しよう!