歩むべき道

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「守君。」 その時、古賀が入室して来た。 「おっと、華里奈とストロベリートーク中だったか?悪いねぇ。」 見ると口元をニヤつかせている。何となく気持ち悪い。 「ストロベリー?」 ストロベリー…苺がどうかしたのか? 「奴の言葉は無視していい。」 「…?」 ………わけが分からない。 華里奈は小さな溜息を1つ吐き、面倒臭そうに…それはもう面倒臭そうに古賀に振り向いた。 「何の用だ?」 「相変わらずツレねぇ返事だな。そんなに俺が気に入らんか?」 「気に入らない。」 「……どの辺が?」 「全部。」 「………。」 古賀が不憫に見えて来た。 「…まぁ、ちょっと守君に用があって来ただけだ。カレー食ったらで良いから後で休憩所に来てくれ。」 古賀は気を取り直し、用件を早口で伝えた。 「え?俺?」 「そうだ。話がある。なるべく早く食ってくれよ。」 そう言い残すと古賀は足早に病室から出ていってしまった。 「……嫌いなのか?あの人。」 「うざい。」 へ? 「あいつ、うざい。」 …うざい? 「…お前には関係ない。」 ………可愛くねぇ…。 「さっさと食え。冷める。」 「だからいらねぇって。待たせちゃ悪いから休憩所ってとこに行ってくる。」 守はベッドから降り、ドアへと向かった。 「待て。」 しかし華里奈に静止をかけられ、ピタリと動きを止める。 「何だ?」 「休憩所の場所が分かるのか?」 「………あ。」 思えばこんな得体の知れない施設の構造など分かるわけが無い。 「……………馬鹿が。」
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