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丁度、深夜0時頃だっただろうか。
華里奈に早めに寝ておけと言われベッドに潜り込んだは良いが、全く眠れない。
理由はというと、明日から行うと言っていた特訓の事を考えると中々寝付けないのだ。
本当に自分が古賀や本田、華里奈のように戦場赴き、銃を手に戦う事が出来るのか。
まるで映画の登場人物にでもなったような気分だ。
そして寝付けない理由はもう一つ。
この…凄まじい…空腹。
考えてみれば朝から何も食べていない。
口にしたといえば…コーヒーだけ。
大人しくあのカレーを食べておけば良かった、と今更後悔している自分がいる。
「…腹…減ったなぁ…。」
のそのそとベッドから立ち上がり、部屋の片隅に設置されている小さな冷蔵庫へと歩み寄った。
微かな希望に賭け、その扉を……開く。
ガチャ…
「………はぁ…。」
思わず零れる溜息。
案の定、空だ。
「気が利かないというか……何なんだよここは…。」
愚痴りながら扉を閉める。
結局、一晩中空腹に耐えなくてはならなくなってしまった。
そもそもここにはどういう訳か窓が一つも見当たらない。これでは外が本当に夜中なのかも怪しくなってくる。
その時、
ドンドンドン!
「んあ?」
何者かがこの部屋のドアをノックしている。
「誰だよ…こんな時間に…。」
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