狂い出す運命

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「ただいまー。」 家に到着。冷房が効いている家は……うん、涼しい。 「疲れた…。母さん、水…。」 「自分でやりなさい。」 「んだよ…台所にいるならついでに水汲んでくれたって良いじゃないか…。」 コップに水を汲み、一気に飲み干した。猛暑でガラガラに渇いた喉が潤っていく。 その時、 「んぁ?メールだ。」 守は携帯電話をポケットから出し、2階の自室にのそのそと入る。 「誰だ?……金井か。」 メールは美奈からだった。 『今日の学校変だったよ~。 なんか下校時刻が4時になったり…。 何かあったのかな?』 「完全下校時刻が4時?なんだそりゃ?」 とりあえずこう返した。 『なんだその有り得ねー下校時刻は。 教師共、仕事サボってどっか遊びに行くんじゃね?(笑)』 しばらくして、また美奈からのメール。 『あはっ!そうかも!ワラ 明日高田先生にカマかけてみない?o(><)o』 いーよ…かけなくて…。 『やってみたい感じするけど取りあえずやめとけ。(-.-;) もしかしたらヤバイ取引かもしんねーしな(笑)』 守は面白半分でこんなメールを送った。すると、 『ありえねーワラ どーせなら教師全員マフィアの一員とかにしよ!(^_-)-☆』 (待て待て待て待て!これ女のメールか!?どーせならとか言う問題か!?) 美奈とそんなメールをしてる間に母から晩御飯出来ましたコールが掛かったので、守はリビングに向かった。 「あれ、姉貴帰ってねえの?」 「電車遅れてるんだって。………守、制服くらい着替えなさい。」 「わかったよ。」 着替えるのは後回しでいい。今はとにかく空腹を癒したい。 (今日は…宿題して…ゲームして漫画読んで……。) 「……あ。」 ふと大事な事に気付いた。 「どうしたの?」 立ち上がり、玄関に向かう守。 「教科書忘れた!学校行ってくる!」 玄関のドアを開け、飛び出した。 「やっべ…。ゲーム置いてきちまった…。」 ゲームを忘れるとは何たる不覚。夜道を全速力で駆けていった。
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