真夜中の迷宮

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「…待て。部屋探しの前に寄りたい場所がある。」 階段を降りるとすぐに1人で歩いていってしまう華里奈。 「お、おい…また迷うぞ…。」 「大丈夫。訓練区への道は覚えている。」 「訓練区?」 そのまま名前からして…訓練を行うための場所だろう。 「何で今から行くんだよ?明日…ていうか、今日の朝からの筈じゃ…。」 「考えてみたがお前とでは部屋を見つけ出すどころかまた迷う可能性の方が高い。訓練区なら誰かしらいるだろうしな。」 ……あ、そう。 じゃあ何で俺を連れて来たんだ。 「訓練区はここから更に地下に位置する。エレベーターを使わなければならないんだが…。」 華里奈は一足先に十字路を右に曲がり奥へと進んで行く。 だが、 「ちょっと待った。」 またもや守からの制止。 「何だ?」 「エレベーターってあれじゃないのか?」 守の指差す方向…華里奈が進んだ方向とは真逆の通路には、エレベーターと思われる扉が1つ。 「………あ。」 お約束になりそうだな。このやり取り。
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