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3人は険悪なムードのまま廊下を歩き、エレベーター前へと到着した。
そこには、
「あ!華里奈ちゃんに明彦君!」
「おーっす、おはよー。」
またもや守達とほぼ同年齢と思われる少年と少女が待ち伏せていたかのように立っていた。
「早いな。まだ開始まで時間はあった筈だが?」
と、華里奈。
「だって暇だったからさー。っと、そいつ誰?」
少年の言うそいつとは他でも無い。守の事だ。
「椎羅木 守。今日から共に訓練をする事になる。」
守が自らの名前を名乗ろうとしたが、華里奈に遮られた。
「よ、よろしく。」
よろしくくらいは言っておかなければ…。
どうやらこの2人は訓練生のようだ。
「ふーん。俺、中島 翔(なかじま しょう)。よろしくね守ー。」
「あたしは花村 夏美(はなむら なつみ)!分かんない事とかあったら何でも聞いてね!」
「あ、ああ!」
明彦とはまさに対極。なんて気の合いそうな2人だろう。夏美なんて…言っては悪いが華里奈と違いとても女の子らしい。私服、似合ってるよ。
「守はどのグループでやる事になってんのー?」
「へ?」
グループ?
「私達のグループだ。1人増えて今日から5人になる。」
またもや華里奈が代わりに口を開く。頼むから俺に喋らせてくれ。
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