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体中に弾痕を開け、微量の血液を噴出させながら倒れ込む2人の男。残るは…最初に葉山に太ももを撃ち抜かれた男のみだ。
「貴様1人だ。」
坪内は不敵な笑みを浮かべなからショットガンを構えた。
「く…くそぉッ!!」
このままではどの道殺される。せめて、このショットガンの奴だけでも…!………そう考えたのだろう。
恐怖と激痛に耐えながらも至近距離まで接近したの坪内目掛けて拳銃を構える、が。
ガッ!
即座に坪内がショットガンを叩き付け、拳銃を弾き飛ばした。
「抵抗はやめて頂きたい。貴様の行動次第では生かしておく事も考えてやろう。」
「ほ、本当か…!本当か!?」
縋るような目で坪内を見る。余程死にたくないようだ。
「貴様の行動次第と言った筈だ。大人しく私の質問を1つだけ答えてくれれば良い。……………貴様らはどこを拠点にここまで攻めて来た?」
「な…何…!」
武器や弾薬の補給、更には無線を介しての指揮やサポートを行う場所。それが拠点。
その場所を敵に襲われ壊滅しようものなら敗北は決定したようなものである。
「どうした?教えて頂けないか?」
「そんなもの…言える訳が…。」
「……少し勘違いをしておいでのようだ。私は貴様ら選択の余地など与えたつもりはない。」
そう言ってショットガンの銃口を男の頭に密着させる。表情が恐怖一色に染め上げられた。
「ちゃんと答えれば貴様は生き残る。黙秘したり嘘の回答をよこしたりすれば貴方は死ぬ。それが今の状況だ。」
「あ……ぁ…。」
今引き金を引かれれば散弾の嵐を頭1つで受けることになる。そうなれば…頭部粉砕は免れない。
「で、どうする?」
「わ、わわわ分かった!答える!答えれば良いんだろ!?」
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