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…と言う訳で、俺は今ババチャリに股がって自転車レースのスタート位置に着いている。
「今年のイベントは自転車レースなんじゃのぅ」
「あぁ、頼むぜ婆ちゃん!」
「先に言うとくが、『優勝させてくれ』なんて願いは叶えんぞぃ」
「わっ、わかってるよ……」
実はちょっとだけ期待してたんだけどなぁ……。
「オッス心一!お前も参加するんじゃの!」
「おぉ、官九郎か。まぁ、せっかくの祭りだしな」
突然自転車に股がってやってきた官九郎に、俺はそう返事を返した。
「つーかさぁ官九郎、お前釣竿置いてこいよ。絶対邪魔になるだろ?」
「何言ってんじゃ心一!この釣竿と俺は一心同体なんじゃ!」
そう言って官九郎は釣竿を両手で抱き締めた。
「そっ、そうか……まぁ頑張れよ」
そう言って俺は苦笑いした。
まぁ『官九郎が不利になる=俺が有利になる』って事だし、まぁいいか。
【え~皆さん、この度は飛鳥祭のイベント『自転車レース』にご参加いただきありがとうございます】
突然マイク越しにそう挨拶をしたのは、七夕の時にあったエロ村長・松尾源六だった。
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