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「……なぁ雨音、キーホルダー取れなくて悪かったな」
「だからいいってば♪キーホルダーは、あの子の方が持ってるべきだよ♪」
そう言って雨音は、俺に微笑みかけてくれた。
その笑顔に、思わず顔が赤くなるのが自分でもわかった。
……待てよ?この状況は、告白するチャンスなのか!?
告白には少し早い気もするが、今結構いい雰囲気だし……。
次の瞬間、俺は雨音の肩に手を置いていた。
「どうかしたの?」
雨音はそう言って俺の顔を見上げてきた。
……言うしかねぇ!
「……あっ、あのよぉ雨音」
「なーに?」
ドクン……ドクン……ドクン……
「そっ、その!俺、お前の事が……!」
言うぞ!言うぞ俺!
俺はそう決意をして改めて口を開こうとした。
だが、
『心一!!この野郎ーー!!』
揃ってそう言って夏と官九郎が俺にタックルをかましてきやがった。
「何しやがんだテメェら!!」
「うるさいわよ!私の幸せのキーホルダーを横取りしたクセに!!」
「さっきはよくも吹っ飛ばしてくれたのぉ心一!アレは反則じゃー!!」
そう言って夏と官九郎は、俺の胸ぐらを掴んでブンブンと揺さぶった。
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