夏の終わりの海

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そして、俺は未だに1人でハワイ気分の夏の方を向いた。 「おい夏、教師なんだから雨音に泳ぎ教えてやれよ」 「はぁ?アンタが教えてあげればいいでしょ?」 「俺はまだ足が完治してないから無理なんだよ」 「あっ、そうなの?……おっ、泳ぎってのは自分1人で習得しなきゃ駄目なのよ!」 夏はそんなメチャクチャな事を言って、うつ伏せになって顔を隠してしまった。 「………なるほど。泳げない訳か」 俺がそう言うと、うつ伏せの状態でも夏の顔が赤くなっているのがよくわかった。 「ふぅ~。ちょっと休憩♪」 少しして、雨音がそう言ってナナと共に海から上がってきた。 「気持ちよかったねナナちゃん♪」 「ワンワン!」 ナナはそう鳴くと、体をブルブルと振って水を飛ばしてきた。 「わっ!止めてよナナちゃーん!あはは!」 雨音がそう言って動く度に、豊満な胸が揺れ……いかん!俺は何を考えてんだ! 「ねぇ心ちゃん」 「なっ、ななな何!?」 俺が動揺しまくってそう言うと、雨音は何も言わずに浜辺の近くにある茂みを指差した。 雨音が指差した方をよーく見てみると、水着姿の小柄な老人が日光浴している夏を双眼鏡で凝視していた。 ……来やがったな変態エロ村長。
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