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思いついたら即実行。
…と言う事で、俺は寝静まった親父とお袋が起きないように細心の注意を払いながら、旅支度を終えた。
俺は荷物をママチャリの荷台にくくりつけ、サドルに股がった。
「いざ!東京へ!」
俺はそう言って、外灯も数える程しかない夜の道を走り出した。
勢いに乗って走り出してからどれくらいの時間が経っただろうか?
錆びついてるせいで、普通のチャリよりかなり疲れが溜まっちまった。
その上、腕時計も親父達に売られちまったから時間すらもわかんねぇ。
それどころか、本当にこっちが東京なのかもわかんねぇ。
「ったく!ここは何処なんだよチクショー!!!」
俺の必死の叫び声は、満天の星空に虚しく響いただけだった。
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