愛しい人

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「……んな事どうでもいいよ。思い出してくれたんだからな」 俺がそう言いと、雨音はニコリと笑ってくれた。 「……神愛樹の神様、綺麗だねぇ」 「あぁ。綺麗だな……」 そう会話を交わして、俺達はキラキラと光る神様達を見つめた。 「……私も死んだら、あんな風に綺麗な神様になれるのかな?」 「……お前なら飛びきり綺麗な神様になれるよ」 俺のこの言葉は、果して励ましの言葉になっていたのだろうか? 雨音は複雑な表情のまま、神様達を見つめている………。 すると、次の瞬間雨音はニコリと微笑んで俺の方を見た。 「決ーめた♪私ね、心ちゃんの神様になる♪」 「……はっ?」 雨音の突然の提案に、俺はすぐには反応する事ができなかった。 「……何言ってんだよお前」 「だから、心ちゃんの神様になるの♪心ちゃんにはもう見えなくなっちゃうと思うけど………」 ……俺の神様になる? 雨音が? 見えないし触れられないのに側にいる? ………そんなの、そんなの意味ねぇよ……。 「……安心していいよ心ちゃん♪ずっと側にいてあげるから♪何かあっても、私が守ってあげるから♪」 「……ふざ……けんな…」 俺が捻り出したその言葉に、雨音は首を傾げた。
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