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「変ってのはアレだ、『少し変わってる』って意味だ」 「……私変わってるの?」 「そりゃあそうだろ。女なのに寝癖全快だし、恥じらいとかねーし、神様とか見えるし、誰がどう見ても変わってるぞ」 俺がそう言っても、雨音はまだ納得いかないような顔をしている。 「……で、それが伝えたかった事なの?」 「いやっ、伝えたかったのはその……おっ、俺はそんな変わってるところが嫌いじゃないって言うか……その………」 俺はこの場に及んで、まだ肝心の言葉が言えないでいた。 雨音は訳がわからないといった顔をしながら、首を傾げて俺を見つめている。 ここまで言ったら普通気づくだろ………ったく………。 「……どういう事?わかんないよ心ちゃん」 「……だから、おっ、俺はお前の事がっ…!」 俺は勢いに任せて思いを伝えようと口を開いて、雨音の肩に手を乗せようとした。 ………だが、俺の手はまるでそこには何もいないかのように雨音の体を通過した。 ……そうだよな。死んでんだもんな………当たり前だよな………。 「……ゴメンね心ちゃん。私、今は魂だけだから……」 「………謝んなよ馬鹿」 俺はそう答えながらも、頭の中は複雑な思いでグジャグジャになっていた。
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