18310人が本棚に入れています
本棚に追加
/246ページ
……と言う訳でそれから20分後、俺の目の前には大きな湖が広がっていた。
「さぁ!釣りじゃ釣りじゃ!」
山岡はそう言ってルアーを選び始めた。
海野と先公も自分の釣竿をいじっている。
俺は学校にあった釣竿を借りたのだが、釣りなんて産まれて一度もやった事のねー俺は、どうしたらいいのか全くわからなかった。
「何じゃ心一、釣竿の準備ができんのか?」
「んっ?あぁ。やった事ねーからな」
「何じゃと!?釣りした事ないなんて、人生の半分は損しとるぞ!」
そう言って山岡は、かなりショックを受けたような顔をした。
「別に俺は見学でいいから、俺の事は気にせずに…」
「俺が釣竿準備しちゃるからの!」
俺は丁寧に釣りを断ろうとしたのに、山岡は俺の言葉を遮ってそう言ってきた。
別に釣りなんてやりたくねーのに……。
そして程なくして、4人揃って釣りを始めた。
やり方はイマイチわからなかったので、隣の山岡のやり方をチラチラ見て真似ていた。
1時間後、
山岡のボックスにはデカイブラックバスが5匹、先公のボックスには普通サイズのが2匹、海野のボックスには小さいのが1匹入っていた。
そして俺のボックスには………
「心ちゃんまだ0匹だぁ~♪」
「うるせぇ!これから本気出すんだよ!!」
未だに0匹の俺は、海野を情けなくそう怒鳴った。
最初のコメントを投稿しよう!