幼い神様

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俺達は今、4人で手を繋いで円を作って人形を囲むようにして座っている。 そして囲んでいる人形の上には、見た所小学校低学年くらいの女の子の神様がチョコンと座っていた。 俺の両脇は山岡と先公なのだが、どうやら間接的でも海野と繋がっていれば神様を見る事ができるらしい。 「ねぇねぇ、泣いてないでお名前教えて?」 海野はさっきから人形の神様に優しい口調でそう言っているが、神様は泣くばかりで一向に答えようとしない。 神様とはいえ、俺は昔からこういうガキは苦手だ。 「つーか、何でこんな人気のない湖に人形が沈んでんだよ?」 「捨てたのは多分この村の住民じゃないわよ」 先公はそう言って目線を湖の反対側に移した。 そこには、古い電化製品やら家具やらが山積みにされていた。 「……アレは何じゃなっちゃん?前に来た時はあんな物なかったはずじゃぞ?」 「知らないの官九郎?最近よくあるのよね……」 そう言って先公は、深い溜め息をついてから改めて口を開いた。 「捨てるのに金がかかるからって、都会の方に住んでる人間がわざわざ捨てに来るのよ」 先公のその言葉に、俺は少し申し訳なく思った。 勿論これは俺が捨てた物じゃない。 でも、この綺麗な湖の端に出来たゴミの山をみたら、同じ都会に住んでいた者として、何故だか凄く申し訳なく思えた。
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