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と言う訳で俺達は1時間後、神愛樹に到着した。
改めて見る神愛樹は、雨音と手を繋いでないから神様は見えないが、それでも思わず見とれてしまうくらいの素晴らしい木だった。
「ほらほら心ちゃん♪置いてくよ~!」
「んっ?あぁ」
神愛樹に見とれてた俺は雨音の呼び掛けで我に帰り、雨音達の後を追った。
「何じゃ、もう既にびっしり笹が置いてあるぞ」
「ん~、やっぱり来るのが遅かったかしらね?心一!アンタが遅刻したせいよ!!」
俺は先公にそう責められた。
たった5分しか遅刻してねぇのに………。
俺がそう思って反論しようとしたその時、
「おほぉ!なっちゃん久しぶりぃ~!!!」
やけに小さいジジイがそう言って俺達の元に寄ってきて、なんといきなり先公のケツを撫で回した。
「ひっ!!こんのエロジジイがぁぁぁぁ!!!!」
バキンッ!!
先公に思いっきり蹴り上げられた小さいジジイは、宙を舞ってそのまま地面に頭から突き刺さった。
「死んだなアレは。てかなんだあのエロジジイは?」
「あの人は松尾 源六(マツオ ゲンロク)さん。この飛鳥村の村長でなっちゃんにメロメロなんじゃ」
官九郎がそう言って俺に説明してくれた。
あんなのが村長とは、この村も不憫だな………。
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