ナナ

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つー訳で、俺とナナとの生活が始まった。 俺は散歩ついでにナナと毎日学校に登校して、雨音達と遊び、いつしかナナはすっかり俺達の一員になっていた。 そしてナナが来てから1週間が経ち、7月が終わり8月に突入した。 「……で、何でまだ学校に登校しなきゃなんねーんだよ夏!普通はもう夏休みだろーがよ!」 俺は教室の机に肘を付きながら、イライラした表情でそう言った。 「仕方ないでしょ心一。アンタが来てからずっと授業せずに遊んでたせいで、このままじゃ全員進級出来ない事になっちゃうんだから」 「何ちゃっかり俺のせいみたいに言ってんだよ!」 俺は机をバンと叩いて立ち上がり、夏にそう言った。 「まぁまぁ抑えて心ちゃん♪これで夏休み中も毎日皆に会えるんだからいいじゃん♪ねーナナちゃん♪」 雨音がそう言うと、俺の横に座っていたナナが嬉しそうに鳴いた。 「ほらほら、いいから授業始めるわよ!数学の教科書開いてー」 俺はまだ不満だらけだったが、夏に逆らっては進級できないのでシブシブ数学の教科書を開いた。
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