~1~ 二つのタイプ

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AM7時45分。 「ハァハァハァ」ボクは息を切らして自転車をこいでいた。「この分なら間に合う‼」ボクは安心しながらもスピードを緩めず飛ばしていた。 駅に付くと、ボクの友達2人がホームのベンチに眠そうな顔で座っていた。「ウィース‼」と挨拶をした後に電車が来た。 相変わらず、朝の電車は混んでいた。 人ゴミや渋滞は嫌いだが、人は好きだったので観察しながら、その苛立ち感を抑えている。 そういえば、この二人の友達は長い付き合いである。小、中、高と同じなのでお互いにいろいろ知っている。 地元の駅から約6分後に次の駅。この駅は最悪である。 地元にしては広い駅なので人が波のように車両に乗ってくる。その中に可愛い子などが乗っていると少し心がウキウキするのは男子高校生なのだから仕方ないであろう。 AM6時。 駅のホーム。 まだ、6時なので学生の姿が見えず人も少ない。 私は、この光景が好きだ。 電車が来るまで約10分。ホームのベンチに座り読みかけの小説を読む。 「ふぅ~」とため息をつくと、急に眠気が大きく深いあくびとともに襲ってきた。 目を瞑った。 すると、3分もしないうちに意識を失った。 「ピピピ~♪次は...」はっ!と私は意識を取り戻した。 すぐに時計を見ると7時50分。唖然とした。すると、横の階段から飛び降りるようにどこかの男子高校生が走って前のベンチに座っている友達らしき男子二人に挨拶をしていた。内心、私にはあそこまで仲の良さそうな友達はいない。自分自身、そこまでの友達は面倒くさくて作る気はあまりおきないのである。少し、見つめたあとに電車に乗り込んだ。
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