恋人

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祥はそう言う良輔を睨みつけ、 掴まれている腕を払いながら言った。 「沙羅は渡さない!…昨日のことは感謝してる… …けどお前が沙羅にしたことは許してないから。」 良輔はそれを聞くと、祥に背を向け歩き出した。 沙羅と祥、うまくいったのか…… 良輔は、それがわかったと同時に複雑な思いでいっぱいだった…… ……まだ忘れられない…… 良輔は祥を残し、校門を出て立ち止まった。 壁にもたれて辛そうな顔をした人がいたから…… 「……沙羅」 名前を呼んだだけで胸が熱くなる… あれから会いたいと願っている自分もいた…… けど…… 今は…会いたくなかった……
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