ep02 矛根最速と言われた男

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  「立ち上がり加速ならGTーRが負けるわけがねぇ!」   「まだだぜ!次は……右だ!!」   ヘアピンを立ち上がる二台の前にはすぐさま右の中速コーナーが迫る! 再びロードスターがインサイドと有利なポジションにつけている   しかし、強引にも外からかぶせて抜かせないR33! もはや完全なる意地のぶつかり合い、お互い全く譲る気はない! 両者併走したまま下りのストレートを駆け下りる!   (くそ!ロードスターに前に出られちゃ抜き返すチャンスはねぇ!!ここが踏ん張りどころだぜR33!)   (行ける!この先にはまた右ヘアピンだぜ!頼む、とどけぇ!!)   わずか100m程の全開区間だがR33がそのハイパワーでグイグイ前に出ていき半車身程R33がリードする!   「もう少し…もう少しで押さえきれるっ!!」   しかし、無情にも目の前には右ヘアピンが現れる!!   「…悪いな、この勝負、もらったぁぁっ!!!」           この瞬間、勝負は決した。 自身よりコーナリング速度の速い相手を前に出しては峠では抜き返すことはできない… こうして、ロードスター対R33は異例のスピード決着を見せたのであったーー    
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