孤蝶のさだめ

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なぜあなたはわたしから離れてしまう? わたしはそれを黙って見ているしか出来ないの? あなたのその姿は花々に囚われることのない胡蝶のようで 孤蝶のわたしはそんなあなたを見て一時の幻想(ゆめ)を視る 叶うことのないちっぽけな幻想を 胡蝶のあなたは自由に舞い 孤蝶のわたしは鎖に囚われもがき苦しむ 刹那 その孤蝶の幻想は消え去る あなたは風に舞う木の葉のようにわたしの前から消える 鎖に囚われた孤蝶は ただ ただ 胡蝶が離れていくのを見ている胡蝶は孤蝶の幻想 孤蝶は ユ メ しか視なかった胡蝶になろうとはしなかった これが鎖に囚われた孤蝶の姿 これが胡蝶に幻想視た孤蝶の運命
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