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鎖に囚われた孤蝶は今ももがき苦しんでいた
その孤蝶の前に一匹のかえったばかりの蝶が現れた
その姿を見て孤蝶は昔の自分を思い出す
孤蝶もまたその蝶のように明日を夢見て羽を広げたことを
だけど孤蝶は鎖に囚われ
胡蝶になれなかった
孤蝶は思う
誰か私を連れてって、と
孤蝶は思う
胡蝶になりたい、と
そして孤蝶は気付いた
待ってるだけではいけないのだと
行動しなければいけないのだと
するとあのかえったばかりの蝶が孤蝶に近付いてきた
まるで一緒に行こう、と誘っているかのように
それを見て孤蝶は無我夢中で飛び出した
外の世界に
孤蝶は鎖から抜け出せたのだ
そして胡蝶は羽を広げた
青空へと
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