恋に堕ちた。

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   電話を終えて、部屋に戻ると  バスルームから、  水音が聞こえてきて  カバが、  先に風呂に入った事に気付いた        間もなく、  水音が止んだ。      ドキドキして  あたしは、リビングで  息を潜めていたんだ。        そのドキドキは、  店長との事を  聞かれるドキドキと…  これからカバと  何かが起きる事へのドキドキ…        バスタオルを腰に巻いたカバが  リビングに来て、  あたしに気付く。      「もう、電話終わったんだ   先に入らせて貰ったよ   お湯が冷めないうちに   入っちゃいなよ」      何でもないような  爽やかな顔で  カバは、  あたしに風呂を勧める。      「うん、じゃあ、   行ってくるね」       何も聞かないのは   聞きたくないから?      カバが、聞かなかったのは  優しさなのか…  それとも、  知りたくないのか─…        あたしは、  1人で、風呂に入った。    
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