恋に堕ちた。

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   カバと、あたしは、  1日中手をつないでた    あたしを送る車の中でも  ずっと手を離さない。        カバは、車の中で  また、前の奥さんの話を始めた    前の奥さんの親は  運転手をしている娘の婿を  恥じた    大学まで出た人が  選ぶ職業ではないと  否定し続けた。    運転手と言う職業を  軽蔑してたんだ。        そう、  あたしは、この時  カバが『運転手』だって事を  知ったんだ。        「林檎は、運転手を   どう思う?」      カバは、  軽蔑される事を  恐れてるみたいに  あたしの目を見る      「その仕事が、   好きなんでしょ?」      「小さい頃からの   夢だったんだ…」      あたしが知る運転手には  感じた事のない『品』が  カバには、あったんだ。      軽蔑する理由なんてないよ    
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