130000000の2乗分の1

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小学三年生から小学四年生になるという段階を踏む前に両親が別居をすることになった。 その衝撃的な告知を聞いた俺は、信じることが出来なかった。 確かに、最近両親の様子がおかしいと思った。 目を見て話さない。 一緒にいる時間が少ない。 前から少し不安を感じていた。 どっちかについて来いと言われた。 俺は、料理が出来るという理由で母について行くことにした。 それを父に告げた。なんとも言えない反応だった。ただ一言『体には気ぃつけや。お父さんはこれからもずっと…お前のお父さんやで』と言っていた。 腹から熱いものが込み上げてきた。   なんでお父さんとお母さんは別れなきゃいけないの? 僕のせいなの? お父さんとお母さんはあんなに仲が良かったのに…。   俺は何故か、持っていた、拳銃の音だけの様な物をマンションに響き渡らせた。 当然の如く、叱られた。 俺は思いっきり泣いた。 『怒られたからないてるんか?それとも別れるからないてるんか?』 と言われ、『お父さんと別れちゃうから…』 と言ったら、滅多に泣かない父も声を出して泣いた。
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