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そんな日々の中
ある夜…僕は夢を見ていた
座りながら幼い妹を抱っこしては支えきれずに畳に落としてしまう
高さほど大した事はないが妹の頭は畳へ落ちてしまう
「あ…」
目を覚ます僕
それは夢ではなく過去にあった事だったと思い出す
母へ僕は聞いた
「裕子の頭の病気って…
僕が悪い?」
「ん?どうして?」
僕は夢で見た過去の話を母へ説明した
「そんな事じゃ病気にならないわよ?」
優しく拒んだ母の言葉に僕はホッとしたのを憶えている
妹の生活は変わらなかった
毎週の通院と毎日のマッサージ
嫌がる妹を連れて両親は努力を続ける
そんな毎日だが効果は出ていた
脳の障害と左半身麻痺の症状の進行はない
そんな救いに両親は決心をした
「幼稚園に入れてみないか?」
父の言葉に母は賛成をする
生活に大きい支障はない
ならば…
と思った事だろう
妹の幼稚園生活が始まった
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