・第一章 出会い・

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「行ってきます!」 そう明るく言った彼女の名前は広笛真紀(ひろぶえ まき)。年は十六で、県内でも有名な私立高校の一年生だ。 ところで先程、明るく家の中に向かって声を発した真紀だが、 「行ってらっしゃい」 と答えてくれる人はいない。彼女は元々一人っ子であるし、両親は一年前に他界したからだ。
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