殺し屋と言うもの

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「……」 夏樹は坂山を睨んだ。 「あら、そんな怖い顔しないで?」 そう言って坂山は、器用にサバイバルナイフをくるくると回している。 「言っておくけど、雛形さんは来ないわよ」 (ッ!) 「あらら…図星かしら?」 そう言って坂山は夏樹はの前にしゃがんだ。 「賭けてみる?」 「えっ?」 「雛形さんが助けにくるか」 そう言って坂山はストップウォッチを取り出した。 「ただし…時間は30分だけ」 「……」 「それでも雛形さんが来なければ…」 「…殺すってことか?」 「まあ、そういうことね。それでもいい?」 夏樹はしばらく考えたが 「……分かった」 「じゃあ開始ね…」 そしてストップウォッチを押した。 「さあ、命懸けの30分間の始まりよ…」 坂山は笑った。
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