殺し屋と言うもの

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2人とも会話をしなかった。 時間だけが過ぎていった。 「冥土の…」 坂山が口を開いた。 「冥土の土産…って訳じゃないけど、雛形さんのことについて教えてあげようか?」 「……」 夏樹はストップウォッチを見た。 残り25分…。 「…じゃあ、聞こうかな」 「分かったわ。…雛形さんが殺し屋なのは知ってるわね?」 「…ああ」 「実はね、あたしも殺し屋なの。あたしはKiller†knifeって呼ばれてるわ」 そう言って坂山は笑った。 「キラーナイフ…」 「私も雛形さんも同じ組織に入ってるのよ」 「……」 夏樹は黙ってその話を聞いていた。 「昔から…彼女は何でも1番だったわ…」 坂山は夜空を見上げた。
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