754人が本棚に入れています
本棚に追加
(あと…3分…)
内心、夏樹には死ぬと言う実感がなかった。
(別に…走馬灯を見えないし…)
屋上の入り口を見るが、開く気配はない。
ピピピピピッ
無常にもストップウォッチが鳴ってしまった。
坂山が立ち上がった。
「最後に言いたいことは?」
「……」
「ないの?何でもいいわ。ちゃんと伝えてあげるから…」
「…別に」
「そう…まだ実感がないのね…でも大丈夫。一瞬で終わるから」
そう言って坂山はナイフを振りかざした。
まさに夏樹にナイフが当たりそうになった時
「1つだけ…」
夏樹が口を開いた。
寸前のところでナイフが止まった。
最初のコメントを投稿しよう!