殺し屋と言うもの

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雛形はまず周りを見回した。 そしてもう1度 「…何してるのかしら?」 そう聞かれた坂山はにっこり笑って 「何してるのって…これから浅山夏樹を殺すところなのッ!」 そして坂山は隠してあったナイフを投げた。 スッ まるで舞いを踊るように、雛形は全てのナイフをよけた。 そして夏樹に近付いて声をかけた。 「夏樹、大丈夫?」 「ええ…まあ」 「ちゃんと警告したのに…」 「…ごめん」 「まあ、無事でよかった…」 そう言って微笑んで、雛形は坂山の方を向いた。 「…はできてるかしら?」 「えっ?」 「死ぬ覚悟…」 「ッ!」 雛形はさっきと冷酷の表情だった。 その表情には坂山も少し驚いたが、表情には出さずに 「…やれるものならね」 そう答えナイフを構えた。
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