殺し屋と言うもの

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「あぁ!思い出したから言っておくわね」 坂山は何か思い出したようで、手をポンと叩いた。 「そのナイフには毒がついてるから。刺さったりしたら大変よ?」 そう笑いながら坂山はナイフを構えていた。 「…ッ!」 また雛形の体がぐらっと揺れた。 「雛形さんッ!」 「くすっ。そろそろ効いてきたかしら?」 「……」 雛形はただ坂山を睨みつけていた。 「威勢だけじゃどうにもならないわ。睨んだだけじゃ私は殺せない…」 そして坂山はくるっと向きを変えて雛形を背にして歩き始めた。 「最後ぐらい綺麗に殺してあげる…」 そして10mくらい離れたところでまた向きを変えた。 「ここから5本のナイフを腕、足、そして心臓綺麗に刺してあげるわ」 そう言って5本のナイフを取り出した。
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